短歌結社 まひる野
since1946
まひる野会は、短歌を中心とする文学の創作と研究を志す者の集まりです。
この目的に賛成する人を広く会員として迎えます。

中日短歌大賞受賞!!
升田隆雄第二歌集『昼の銀河』が2020年度中日短歌大賞を受賞しました。

【information】
運営・編集委員の島田修三さんが短歌研究賞を受賞しました! 対象作品は角川「短歌」2019年11月号掲載の「いいなあ長嶋」です。受賞作と詳細が7月20日発売の「短歌研究」8月号に掲載されています。

まひる野会の概要
まひる野会は月刊で短歌雑誌「まひる野」を発行しています。
「まひる野」は戦後間もない1946年3月、窪田空穂の長男章一郎のもとに若い歌人が集い創刊されました。
日々を生きる生活実感を詠う姿勢を貫くと同時に批評や論考などにも取り組み、論作両立を目指しています。
のちに「かりん」を創刊した岩田正、馬場あき子、「音」を創刊した武川忠一をはじめ、
篠弘、大下一真、島田修三、柳宣宏など多くの歌人を育ててきました。
どなたでもご入会いただけます。
運営委員及びスタッフ(2021.1)
代 表 : 篠 弘
運営・編集委員長 : 大下一真(発行所)
運営委員(編集企画): 島田修三・柳宣宏・中根誠・柴田典昭・今井恵子・
広坂早苗・富田睦子・後藤由紀恵・染野太朗
(会 計):大石敏夫
(監 査):平田久美子
選歌委員(兼まひる野賞選考委員):篠弘・大下一真・島田修三・柳宣宏・中根誠・柴田典昭・
今井恵子・広坂早苗
スタッフ
編集: 伴文子・齊藤貴美子・小嶋喜久代・富田睦子・後藤由紀恵・石塚令子
庶務: 圭木令子・佐藤智子・飯田世津子・相原ひろ子
校正: 今井恵子・平田久美子・圭木令子・川原文子・上野幸子・富田睦子・
森暁香・智月テレサ・石井みつほ・杉山勢以子・小嶋喜久代・新藤雅章・
海老原博行・深串方彦・入江曜子・石塚令子・柴田恵子
よくある質問
質問1.結社とはなんですか?
結社とは、志を同じくする仲間の集まったグループです。同人誌と違い、運営・編集委員が代表で編集業務と選歌を行っています。
質問2.選歌とはなんですか?
投稿された歌の中から優れた歌を選び、掲載する業務です。語句や漢字、仮名遣いの間違いなどを直したり、添削を行うこともあります。
まひる野では、毎月10首投稿でき、だいたい4首~8首が掲載されます。選歌は選歌委員が行い、誰に当たるかは固定されていません。
質問3.具体的にどうすれば入会できますか?
入会届に必要事項を記載してお送りください。入会届は編集室にあります。電話かFAXで、またはハガキに「入会届希望」と書いて請求してください。
同時に指定の口座へ会費を前納してください。郵便振替で納付された日付をもって入会日とします。
入会の年月は毎月の詠草の一枚目に記載しますので、各自覚えておいてください。
質問4.退会はどのようにすればいいですか?
編集室へご連絡ください。ハガキ、FAXで構いません(会費の返還はできません)。
質問5.作品はどこへどうやって送ればいいですか?
編集室へ郵送してください。200字詰めB5版の原稿用紙にタイトル・作者名・短歌10首を記載し、20日から月末の間に届くように送ってください。
原稿用紙の指定はありませんが、一行20字×10行、B5版に統一してください。学校などで使用する400字詰め原稿用紙を半分に切ったものが手に入りやすいかと思います。
その他細かいルールは「まひる野」誌の最終ページに記載がありますのでご覧ください。
質問6.入会するとどのようなことができますか?
毎月10首ずつ投稿できます。月末までに投稿された短歌は選歌、割付、校正を経て3か月後に掲載されます。(例:1月末投稿→4月号掲載)
また「素描」というエッセイコーナーへの投稿ができます(取捨は編集へ一任)。
また、各支部歌会への参加や誌面批評によって勉強の場を持つことができます。
特集や特別作品、誌面批評は基本的に投稿ではなく編集室からの依頼です。突然ハガキで依頼がきてびっくりするかもしれませんが、その場合はぜひお引き受けください。
質問7.どんな人が入会していますか?
どなたでも入会いただけます。
現在会員は約500名、10代から90代まで幅広く所属しています。
現在所属している歌人の何人かについて所属歌人紹介で紹介しています。
質問8.ペンネームの使用はできますか?
もちろんできます。入会届に本名とペンネームを明記してください。郵送の宛先などをどちらにするかなどもご指定ください。ペンネームの変更時は編集室までご連絡ください。
質問9.どんな欄がありますか?
まひる野には現在7つの欄があります。熟練度によって大きく3つの欄に分かれ、新入会の人はまず「作品Ⅲ」に所属します。ほかに「作品Ⅱ」、「作品Ⅰ」があり、昇欄していきます。
作品Ⅲには特選欄である「月集」が、作品Ⅱには特選欄である「人集」があり、毎月十数名ずつが選ばれます。
ほかに、篠弘選歌欄「まひる野集」、島田修三選歌欄「マチエール」があり、これら7つの欄で雑誌が構成されています。
「まひる野集」と「マチエール」の人選は篠弘・島田修三各氏に一任されています。
初めから「まひる野集」「マチエール」欄に所属することはできません。
質問10.会費はいくらですか?
会員は会誌代一期6カ月分を前納してください。金額は所属欄によって異なり、新入会員の所属する作品Ⅲ欄の会費は送料込み6カ月分7800円です。作品Ⅱ欄とマチエールは10800円、作品Ⅰ欄とまひる野集は13800円です。
質問11.仮名遣いは普段使っている新仮名遣いでいいですか?
新仮名遣い、旧仮名遣いどちらでも構いません。ただし、必ずどちらかに統一してください。
詳しくは「まひる野」の最終ページに記載されていますが、毎月の詠草の一枚目に自分の仮名遣いを明記してください。
質問12.歌会に参加はできますか?
はい。まひる野には全国に支部があり、歌会が持たれています。会員はぜひ、積極的に参加してください。
歌会の形式は支部によって異なり、開催が不定期だったり、事前に詠草を提出したりする場合がありますので、参加を希望する人は各支部の代表者に連絡してください。
支部については支部・歌会情報をご覧ください。
質問13.結社に所属したら必ず毎月10首送らなければいけませんか?
結社は学校やお稽古とは違いますから、出さなかったからと言って怒られたり不利益があるわけではありません。
しかし、同じ結社に所属している者同士読み合い、気にし合っていますから、お休み(欠詠)がちだと周囲は心配しますし、また「体が鈍る」ことに似て自分自身で思うように詠めなくなったりもするようです。
人生の中ではいろいろな状況がありますが、どんなときにも毎月10首作り続けることで見えてくるものもあるかと思います。調子の悪い時には悪いなりに作り続けることができたらいいなあと思います。
ちなみに、まひる野には大きく3つの欄があり、作品Ⅲから作品Ⅱ、そして作品Ⅰとだんだん雑誌の前の方に掲載されるようになります。欠詠が多い方は長く在籍されていても累積掲載数が少なくなるため、同時期に入会された方に比べて昇欄が遅いかもしれません。
また、年に1度「まひる野賞」を設定しています。応募は過去1年間欠詠のない方が対象となっています。
質問14.雑誌だけ読むことはできますか?
はい。まひる野には購読会員制度があります。会費は送料込みで月に1000円、半年分6000円です。
任意の号だけ取り寄せることは基本的にできませんが、在庫に余裕がある場合は個別に対応しますので編集室へお問い合わせください。
所属歌人紹介
篠 弘(しの ひろし 1933- )
古書店を風吹きぬくる春となり肩幅ほどのはざまに立てり
『軟着陸』
中根 誠(なかね まこと 1941- )
野蒜浜の砂にてのひら押し当てて祈れば甲を浸しくる水
『秋のモテット』
大下一真(おおした いっしん 1948- )
酔うほどに滾り来るもの宥めつつ僧なれば僧の影引きて行く
『足下』
島田修三(しまだ しゅうぞう 1950- )
叱られて涙出づるはなにゆゑといとけなきは問ふ優しかれよ科学
『東洋の秋』
今井恵子(いまい けいこ 1952- )
まっすぐに落ちる水あり眼裏が河馬の欠伸のように明るい
『白昼』
柳 宣宏(やなぎ のぶひろ 1953- )
とんぼには名がありません、太い尾に海のひかりを曳いて飛びます
『与楽』
柴田典昭(しばた のりあき 1956- )
湖は空にさきがけ秋となり瞳よりまづ胸潤み初む
『猪鼻坂』
麻生由美(あそう ゆみ 1957- )
樹をもるる空の光をくぐるときしづかになりてわたしは帰る
『水神』
広坂早苗(ひろさか さなえ 1965- )
少年期はいつまでだろうゆうやみに口笛をふく茎のような子
『未明の窓』
富田睦子(とみた むつこ 1973- )
ビロードのリボンのような風の路地こころのマントを翻しゆく
『風と雲雀』
後藤由紀恵(ごとう ゆきえ 1975- )
わがうちに君よふれぬか千の手をのばして夜に立っているから
『ねむい春』
染野太朗(そめの たろう 1977- )
夕焼けは膨らみつづけ目の奥の青い花瓶を今日も倒した
『人魚』
山川 藍(やまかわ あい 1980- )
もういちど始めるできるこんにちは生きて帰ってきた女の子
『いらっしゃい』
北山あさひ(きたやま あさひ 1983- )
しわしわの崖の肌に陽がさせば昏き胸より剣うまれくる
『崖にて』
立花 開(たちばな はるき 1993- )
振りかえるのは私が先で、あ、と言いあなたに海のひかりを教えた
新刊歌集・歌書紹介
まひる野会員の新刊をご紹介します。
岡本 勝『花の季節』
2021.2.5 本阿弥書店刊
第3歌集
・落花生三粒左手に握りしめ虚空見つむる父の節分
・杳き日のカルティエ・ラタン恋ふる夜はリラのかをりの蠟燭を炷く
・秋の日の翳りし居間に妻と聴く「夜想曲遺作」ワルシャワの灯よ
・観音の慈眼ひかりを宿すとき母戀ひ歌の風と生まれむ
・奥妻の帰り来し夜はうれしくて白き湯船に清き湯を張る
中根 誠 『プレス・コードの影 ― GHQの短歌雑誌検閲の実態』
2020.12.15 短歌研究社
評論集
言論の自由が明言された一方でGHQにより秘密裏に行われた検閲。プランゲ文庫に保管されていたすべての短歌雑誌111誌331冊と、そこに付された検閲文書を精査し、短歌一首一首への具体的な検閲の内容や処分決定までの生々しい実態に迫る。『兵たりき―川口常孝の生涯』の著者による渾身の成果。(帯より)
篠弘 『戦争と歌人たち――ここにも抵抗があった』
2020.10.25 本阿弥書店
絶対的な権力に対して歌人は何ができたのか、迎合するのみであったのか――
権力への抵抗、玖島の軌跡を戦時詠から見直し再考する!
時流に翻弄されながらも、ひそかに己の矜持を守り詠った二十余名の歌人論を中心に、学徒出陣の歌、戦地詠、抑留詠などを採りあげ、昭和十年代の歌壇の実像をも描出する迫真の集大成。(帯より)
島田修三『秋隣小曲集』
2020.11.25 砂子屋書房
第9歌集
・雑司が谷に素心蠟梅咲くころか思ひ出は来よ涸れゆく淵より
・かたはらに守宮の可愛ゆき鳴きこゑを語つてくれた人あらなくに
・集中治療室(アイ・シー・ユー)に苦しげもなく衰ふる命のほとりに三日はべりき
・夢でもし逢へたら俺は哭くだらう哭きとほしてぞ此の夜越えたき
・寝ねぎはのたまゆらを浮かぶ面立ちの右やはらかく哀しげに左
・ながらへばまたこのごろや偲ばれむ 偲ばむ君らを想いつつ 夕べ
島田修三『露台亭夜曲』
2020.11.10 角川書店
第8歌集
懐かしく俺をおもふらし煙草ふかす日暮れしきりに死者よみがへる
桜田門見ゆるほとりに斬られしは永六輔にあらざりあはれ
猫ねむり秋の陽あまねき物置の屋根の向かうの浮世に電柱
十四歳にて嫁ぎ十九歳に逝きし娘と遭ふなり明治の森さまよへば
伊藤エミもその妹も居なくなり南京豆はむかしのことば
北山あさひ『崖にて』
2020.11.6 現代短歌社
第1歌集
いちめんのたんぽぽ畑に呆けていたい結婚をひとりでしたい
ともだちを旧姓で呼ぶともだちがちゃんと振り返る 蚊だよ
あなたより私のほうが面白くまともだ先に行く冬の橋
星ひとつぶ口内炎のように燃ゆ〈生きづらさ〉などふつうのテーマ
がんばったところで誰も見ていない日本の北で窓開けている
大下一真 『花和尚独語』
2020.7.2 冬花社
「読売新聞」夕刊に2017年4月から2019年3月まで連載された「たしなみ」24編と、「短歌往来」2016年1月号から2017年12月号まで連載された「花和尚独語」24編を収録。
鎌倉の〝花の寺〟の和尚がかろやかに語る、お寺の生活、四季の花々。こころがほっとするエッセイ。
富田睦子 『風と雲雀』
2020.4.29 角川書店
第2歌集
・冬凪のこころ 子の手にやわらかくひとつ赤き実にぎられており
・ホレミイって言わないでよと早口に叫んで少女は傷のバオバブ
・どちらにも属さぬ自由ミドリムシ理科の図録の真ん中にいて
・叱られることは赦されることなのに肩甲骨を黙って洗う子
・胸高に子の頭を抱けばこころとは胸のあたりにあると思えり
柳 宣宏 『丈六』
2020.4.14 砂子屋書房
第3歌集
・内側から腐つてゐると地下よりの配管工のこゑにたぢろぐ
・先輩はありがたきかな、なあヤナギ、咲くと思はず花はさくんだ
・卓袱台に鰈の煮付けの皿ありてちちははもゐるまなこ瞑れば
・この家に妻と暮すも新年の朝のはじめに会ふは照れたり
・握りたる拳ひらけばてのひらに秋の日は満つ海のほとりに
https://sunagoya.com/shop/products/detail.php?product_id=1093
支部・歌会情報(準備中)
入会を検討されている方の歌会の見学を歓迎します。お近くの支部へお問い合わせください。
※ 現在新型コロナウイルス感染拡大防止策により各歌会は休会しています。
東京歌会
未定
鎌倉支部
未定
名古屋支部
未定
北海道支部
未定
ひろさき金曜会
未定
青森十和田会
未定
岩手支部
未定
仙台支部
未定
気仙沼支部
未定
千葉支部
未定
習志野支部
未定
長野支部
未定
松本支部
未定
水戸支部
未定
川越支部
未定
木耀会
未定
あふりの会
未定
富山支部
未定
近畿支部
未定
まひる野ブログ / note
お問い合わせ
神奈川県鎌倉市二階堂710(瑞泉寺内)
電話:0467-22-1192
Fax:0467-23-5399
見本誌の請求
入会をご検討の方に見本誌をお送りしています。
・号数の指定はできません。
・到着しましたら84円切手4枚を編集室あてにご送付ください。